LYFUK STORY

設計変更と人手不足を乗り越えて、北陸新幹線・高架橋の排水設備を設置。

 2023年、金沢~敦賀間の北陸新幹線開通に向けて、何年も前から各方面で様々な工事が進められてきました。当社も総合建設会社であるお客様(以下、A社)からご依頼をいただき、排水設備の設計変更から施工まで携わっています。その道のりは決して平たんではなく、様々な苦境がありました。

多方面からのご相談が、ご縁の始まり。

ライフクがA社から最初にご連絡をいただいたのは、施工完了時から2年ほど前です。朝7時半に会社の電話が鳴り、早くから出社していた営業担当が応対しました。「大規模な排水設備の仕様変更と施工について相談したい」というもので、まずは現場を見て詳しい話を伺うことになりました。

 A社からご連絡をいただく1か月ほど前、大阪の会社から「ある図面の仕様変更が可能かどうか相談したい」とお問い合わせがあり、この時も偶然同じ営業担当が応対。部長とともに大阪へ伺って、図面を見ながら専門的なアドバイスをしてその話は終わっていたはずでした。ところがいざ、A社の現場を見ると、その現場こそ、大阪で図面を見た“北陸新幹線の排水設備”案件だと判明したのです。ライフクは以前、富山~新潟エリアの北陸新幹線開通時に排水工事の実績があったため、それを知る関係者からそれぞれお声がかかったのでしょう。当時の心境について、営業担当の森は「納期の厳しさや設計変更の大変さに躊躇しましたが、2社からご相談いただいたことにご縁を感じたのも事実です。新幹線開通に向けて、お客様や社会のためにお引き受けすべきではないかと思いました」と話しています。

北陸新幹線の高架橋とライフクが取り付けた排水管。

“納期遵守”のライフクが迎えた試練。

いざ仕事に取り掛かってみると、設計変更内容はかなり大掛かりで複数回に渡りました。もともと長距離にわたる排水設備でボリュームがある案件のため、一部の仕様を変えると全体への影響も大きく、設計部署にかなりの負担を強いることに。ライフクのポリシーは納期遵守ですが、途中、設計の描き直しが間に合わず、何度も危機を迎えました。時には設計部門が夜通しで図面を引き、その間は営業が現地へ何度か赴きお客様と話を繋げ、信頼を損なわないよう働きかけ、そうして仕事を進めるうちにお客様との人間関係も構築され、何とか苦しい状況を打破していきました。設計変更に伴って必要な予算も当初の計画より大幅に増えてしまい、設計の調整や予算についての資料作成にかなりの時間を費やした結果、ライフクが関わり始めてから施工開始までに1年半を要しました。ようやく設計図の完成が見えて、資材の加工や納品手配などを進める中で、今度は別の苦境が待ち受けていたのです。

北陸新幹線の高架橋内部。ライフク施工時に撮影。

全てはお客様と新幹線開通のために。
苦境を乗り越え、“やり遂げる”のがライフク。

それは「施工の人手が足りない」という苦境でした。この年、ライフクは他に長期の施工案件が重なっており、社内の施工スタッフや中部地区の協力会社もすでに手一杯で動けない状態だったのです。しかし新幹線の開通は待ってはくれません。そこで取引先に声をかけ北陸の会社を紹介してもらったところ、森が以前勤めていた会社の取引先でも有るB社にたどり着き協力して頂ける事となり、職人を集めて施工に取り掛かりました。そうして無事、2020年内にすべての工程が完了。営業部門がお客様のご要望をしっかりと把握し、設計部門がそれに全力で応え、加工・製造部門が正確に資材の加工や手配を進め、他社と協働しながら施工部門が工事を完遂して、お任せいただいたお仕事を無事に納品することが出来ました。

「人手が足りないとか、資材が不足しているとか、この業界ではよくある話です。足りないから仕事を受けられないと諦めたら、そこで終わり。そうではなく、どうしたら実現できるのか考えて動くのが大事」と森は話しています。一度お引き受けした案件は、最後まで責任を持ってやり遂げること。これがライフクのモットーです。

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